この記事 こんな思いで書いています
結論を急ぐ人向けの記事ではありません。
中年期の迷いの中で、本を通して得た気づきを
言葉にしています。
※本の要点を先に知りたい方は、途中の見出しから読めます。
※ここからは、個人的な実感や迷いも含めて書いています。
Help me! ~いやあ、しんどいなあ
今回のお悩み:
「毎日同じ日々に飽き、自由や冒険を諦めかけた中年ですが、たまには旅に出たくなるような本が読んでみたい」
旅文学の最高峰をあなたに!
The night before departure ~出発前夜
ミッドナイト・エクスプレスとは、トルコの刑務所に入れられた外国人受刑者たちの間の隠語である。脱獄することを、ミッドナイト・エクスプレスに乗る、と言ったのだ。
引用:『深夜特急1 香港・マカオ』(P1)

あの気球の中に脱獄者がいるわけだ
映画化決定

「深夜特急」とは何か
26歳の沢木耕太郎は、軌道に乗っていたルポライターの仕事をすべて投げ出し、香港へと旅立ち、陸路2万キロをバスでロンドンまで目指す旅を始めた。なぜユーラシアなのか、なぜバスなのか。確かなことは自分でもわからなかった。ただ、地球の大きさをこの足で知覚したかったのだ――。
引用:「深夜特急」公式サイト | 新潮社

絶対2階に行く!
ちなみに地球一周は約4万㎞よアータ
続いて斎藤工さん登場!
イケメンに頼るなおい

――沢木耕太郎さんの『深夜特急』の愛読者だったそうですね。
僕の旅のはじまりは『深夜特急』です。中学時代、駅前の本屋で表紙に惹かれて。いわゆるジャケ買いですね。〈これはもうぐずぐずしてはいられない〉という冒頭の一節を読んで、旅しなきゃ!と(笑)。読んで、若気の至りは今しかないのだと客観的に思えたんですね。
引用:”僕の原点のような『深夜特急』と今、向き合うことは宿命”斎藤工インタビュー 『朗読・斎藤工 深夜特急 オン・ザ・ロード』 | TBSラジオ
全てを超越するこのデザイン
やっぱり、直接、出向くことで知り得たことに対する自分の反応のほうが信頼できます。『深夜特急』はそういうことが書いてある本だと思います。ここへ行けばこれが見られる、という旅のガイドブックではなくて、「おまえはどうなるんだ?」と問いかけているものなんですよね。こういうことこそ、今の時代に必要な概念なのかなと、久しぶりに香港に行って感じました。
引用:”僕の原点のような『深夜特急』と今、向き合うことは宿命”斎藤工インタビュー 『朗読・斎藤工 深夜特急 オン・ザ・ロード』 | TBSラジオ

うねってない?
というわけで
深夜特急。ついにわんちゃら!に登場!
旅と本。このサイトの世界観にぴったり。
深夜特急っていまさらながらめちゃくちゃかっこいい題名ですよね
深夜って高揚感が半端ないわアータ
夜行性だからね猫は
Traveling ~どんな旅?
その前に ここで1曲!
旅と言えばこの曲よアータ
宇多田ヒカルさんで…
「traveling」!!
おい今回変化球すぎるぞ
めちゃくちゃ
かわいいなヒッキー
Who are you? ~どんな内容?
54冊目はこちら。『深夜特急』※初版の単行本(新潮社、1986年5月1日発売)です。
今回の55秒解決はこちらの文庫版(新潮社、2020年6月24日発売)にて書評していきます。引用するページは全て文庫版になります。
著者は沢木耕太郎氏。1947年11月29日東京生まれ。横浜国立大学経済学部卒業。新卒で富士銀行(当時)に入行するも、初日に退行。ほどなくルポライターとして出発。順調に執筆依頼が続く中、ある決意を胸に一時仕事を中断し、1年以上にわたるユーラシア放浪に旅立ちます。沢木氏、この時26歳。1974年のことでした。
実はこの銀行を辞めた理由と旅に出た動機について『深夜特急2 マレー半島・シンガポール』にて明かされます。
出勤日初日の朝 雨が降っていたから職場を辞めたそうです
深夜特急は読んでいて、沢木氏と一緒に旅をしている気分になります。それは沢木氏の表現力によるものなのですが、街並み、宿泊するホテル、そして食事。全てが活字を通して次々と映像化されていきます!さらに旅の途中で出会う人々がみんな個性的に描かれ、実にチャーミング。さすが超一流ルポライター、洞察力と観察眼は、当時から完成されていた…。
それでは沢木氏の旅程を確認しましょう!

引用;もっと知りタイ
もっと知りタイ様
引用させて頂きました🙇
さあここからは全6巻を見どころをお伝えしつつ、ダイジェストでお送りします!
「三か月か四か月後には、ロンドンの中央郵便局から≪ワレ成功セリ≫って電報を打つから楽しみに待ってろよ」
引用:『深夜特急1 香港・マカオ』(p24)
デリーからロンドンへバスで行けるか友人と賭けをした沢木氏。
ロンドンの中央郵便局から≪ワレ成功セリ≫と友人に向けて電報を打つ。これがこの旅の目的となります!
なるほど
なお、各国の画像はイメージであり、実際沢木氏が訪れていない場所も多々あります。あらかじめご了承ください。
深夜特急1 香港・マカオ
◇香港 ネイザン・ロード

◇マカオ カジノ・リスボア

『深夜特急』始まりはインドのデリーから。ちなみにデリーは『深夜特急3』。
どうしてデリーからなの?
同室にいるフランス人の若者ピエールが背筋が凍るほど虚ろな眼で天井を眺めている。そんな寝姿を見て、沢木氏はもうぐずぐずしていられないと感じた。そして次の街へ向かう…
この旅に出発する衝動に近い、何かをこの地で感じた。あえて『深夜特急』開幕の場面で用いたのでしょう。
始まりの地、香港。黄金宮殿という名の安宿。そしてマカオ。「大小」というサイコロ博奕。カイジさながらの心理戦に酔え!
旅のテンション☆☆☆☆☆
ちなみに旅のテンションは☆5つがMAXです。逆にテンションが低い場合は、旅の非日常に反し、自己内省、振り返り、そして「いまなぜこの旅に感じ得ないのか」と自問自答するシーンが目立つ。
それがまた、ただ「旅って楽しい!」で終わらない絶妙な起伏を生み出しています!
テンションの具合もチェックしてみて下さい!
深夜特急2 マレー半島・シンガポール
◇マレー半島 メナム

◇シンガポール ジョホール・バル

この巻は沢木氏が勤務先を辞め、旅に出た理由に触れられています。
丸の内のオフィス街に向かって、東京駅から中央郵便局に向かう信号を、傘をさし黙々と歩むサラリーマンの流れに身を任せて渡っているうちに、やはり会社に入るのはやめようと思ったのだ、と。この話に嘘はない。
引用:『深夜特急2 マレー半島・シンガポール』(p188)
なぜ海外だったのか。まず第一の理由が、沢木氏がジャーナリズムの世界に紛れ込んだ初期に影響を受けた人物が、「男は26歳になるまでに一度は日本を出た方がいい」と口癖のように呟いていたこと。
そしてもう一つの理由が笑える。
仕事を断る時に「間もなく外国に行くので仕事は受けられない」と言い逃れていたが、やがてこの口実をともに使っていた実のお母さまから、こんなことを言われちゃいます。
私はもう弁解したり嘘をついたりするのはいやだから、とにかく日本を出て行ってくれないか、どこでもいいから外国とやらに行ってくれないか……。
引用:『深夜特急2 マレー半島・シンガポール』(p192)
そんな沢木氏の旅ですが、熱狂の香港、マカオの先はちょっとした「スランプ」に陥ります。その理由は「香港の幻影」を行く国、地域に求めていたからです。ここが☆2つの理由です。
しかしこの後、沢木氏は行く土地が香港とは違って当たり前なのだ、といことに気づきますが…
中華圏最強の刺激だった香港、マカオ。この刺激から逃れるために沢木氏は、シンガポールを目指します!
旅のテンション☆☆
深夜特急3 インド・ネパール

ご存じでしたか?インドの都市名が、イギリス植民地時代の英語読みから、現地ベンガル語読みに軒並み変わってきています。今回カルカッタと沢木氏は口にしていますが、2001年以降の正式名称はコルカタになります。
ここでは都市名は原作通りに扱います
◇インド デリー

◇ネパール カトマンズ

旅の舞台はインドへ!あの1巻冒頭の怠惰なデリー。一体沢木氏の身に何が起きていたのか。
また、この巻では、通常の「である調」の文章から、「ですます調」の手紙様式のパート「カトマンズからの手紙」が出現します。雨が降るカトマンズ。ハシシの煙、横たわるヒッピー、そして全身からは饐えた香り。沢木氏はそれを無責任からくるものと書いています。
そしてガンジス河、ベナレス。立ち上る死の臭い。そこには確かに生と日常と明日があった。
物欲からの解放。それがインド・ネパール編である!
旅のテンション☆☆☆
深夜特急4 シルクロード
シルクロードはどこからどこまで?

◇アフガニスタン カブール

◇イラン テヘラン

舞台は中盤、中東へ!
中華圏やインドとまた違う、文化の空気に高揚します!
この巻は何といっても深夜特急名物「いや、結構すごいこと言ってますよイベント」の発生!始まりはカブールの日本大使館に届いた一通の手紙。そして発動されたミッションはこちら!
ミッションⅠ「この旅に出発する前に、沢木氏のために二人だけで壮行会を開いてくれた建築家と彫刻家の夫妻がテヘランに立ち寄ることになったので、会いに行き、夕食をご馳走してもらおう」
なんやそれw
二人に会う、というよりは夕ご飯をご馳走してもらうため、テヘランを走る沢木氏!スマホが無い時代ですよ!さあ果たして沢木氏は夕ご飯にありつけたのか!
旅のテンション☆☆☆☆
深夜特急5 トルコ・ギリシャ・地中海
◇トルコ アンカラ

◇ギリシャ アテネ

◇地中海

中東を抜け、いよいよ舞台はヨーロッパへ…とその前にまたしても、沢木氏にイベントが発生!そのイベントとは、
ミッションⅡ「ある人物にとって師である画家が、昨年ローマで客死した。実はトルコに一人この画家の弟子、ゲンチャイという女性がいる。ゲンチャイを探し出し、その画家の鎌倉の神奈川県立近代美術館における回顧展のパンフレットを渡してくれないか」
なんちゅう難易度だ
そしてこの巻は私が大好きな手紙様式のパートも入っています。その名も「地中海からの手紙」!地中海という響きが嫌いな日本人なんているわけない!ああ、地中海!行ってみたいよう!
僕は、いま、地中海にいます。文字通り、地中海にいる、のです。つまり世界中の宝石を打ち砕き、その無数のかけらを敷きつめたように壮麗な海の上に。
ポセイドンという名のこの船は、やがてアドリア海に入ろうとしています。
引用:『深夜特急5 トルコ・ギリシャ・地中海』

全てにおいて美しい、それが第5巻です!
ちなみにこの漫画も地中海感で溢れています!

旅のテンション☆☆☆☆
深夜特急6 南ヨーロッパ・ロンドン
◇イタリア ローマ

◇スペイン マドリード

◇ポルトガル サグレス

◇フランス パリ

◇イギリス ロンドン

さあ沢木氏はロンドンの中央郵便局から≪ワレ成功セリ≫と電報を打つことができたのか!
ついに約束の地、ロンドンへ!しかしここで意外な事実が判明する!
え、どういうこと?困惑と感嘆、そしてこの旅が終わる、そんな寂寥感満載のラストです!
このラスト めちゃくちゃオシャレ!
旅のテンション☆☆☆☆☆
Arrival ~飛光よ、飛光よ、汝に一杯の酒をすすめん
単行本『深夜特急 第三便 飛光よ、飛光よ』が発行されたのは、この旅が終わって約17年後です。つまりこの本は、旅から帰ってきた勢いでバーッと書き上げたものではなく、その細部の表現まで練り、その構成を極限まで考え抜き、至高の旅文学まで昇華させた本なのです。
日常に疲れたあなた。
絶対に読んだ方がいい、本気でそう思う。
読め―!
日高先生の真似するな

Thank you! ~55秒解決!
今回の【55秒解決】
日常の枠を超え、心が自由になる。ページをめくるたび、新しい景色と出会いが心を潤す“紙上の大冒険”を味わうことが出来た。
この本は金曜の夜がよく似合う
Let’s try it! ~いまからできること
① 週末だけビジネスホテルに泊まって、非日常の空間を楽しむ。
② 通勤電車の終点まで行って、知らない街を散策してみる。
③ 地図上に印をつけた好きな場所をルーレットで選んで散策する(しかもブログにあげる)。
ワクワクはすぐ身近にある!


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