溝口くんは発想と行動のスケールがケタ違いだ。
堀江貴文
引用:『持たざる者の逆襲ーまだ何者でもない君へー』(表紙帯)
覚醒。持たざる者たちよ、この書を手に翔べ!
三池崇史
引用:『持たざる者の逆襲ーまだ何者でもない君へー』(表紙帯)

本を人にお薦めしたりしないけど、これはブレイキングダウンの視聴者全員に読んでほしい。
朝倉未来
引用:『持たざる者の逆襲ーまだ何者でもない君へー』(表紙帯)

ちなみに朝倉未来氏の「ブレイキングダウンの視聴者全員」というのが興味深い。

ブレイキングダウンに参加する方々 ではないわけねアータ?

少なくともリングに立っていますからねあの方々は
見るだけ見て、ブーブー言っている人たちに「こういう志でやっていますよ溝口さんは」ってことを仰りたいのでしょうね。
溝口さん自身も実際闘ってらっしゃるし

Who are you? ~どんな内容?
60冊目は『持たざる者の逆襲ーまだ何者でもない君へー』(幻冬舎、2023年12月20日)でございます。
著者は溝口勇児氏。1984年11月23日、東京都足立区出身。起業家、投資家。BACKSTAGE CEO/XANA JAPAN CEO/BreakingDown CEO。
溝口氏の現在の肩書は調べればすぐに分かる。でもこの本を開き、まずびっくりしたのは溝口氏自身の生い立ちです。はじめに、を読んですぐに前田裕二氏を思い浮かべました。
次回、55秒で『人生の勝算』やります!
ちなみに映画『花束みたいな恋をした』の主人公である麦は、労働の余暇に、「パズドラ」をして、書店で起業家の前田裕二氏が書いた自己啓発本『人生の勝算』を読んでいます。

ところで持たざる者ってどういう意味なの?
何不自由ない環境でぬくぬくと育った。これを溝口氏は「持つ者」と呼んでいます。持たざる者とは、逆に「何も持っていない者」。
溝口氏や前田氏のような環境で育った方もそうでしょうし、ただ単に経済面だけでなく、運動ができる、絵が上手いなどの特別な才能のほか、親のコネ、親の七光り、親の口利き、親の財産、親の土地、親の株、親の会社、親の骨とう品、親の甲冑、親の刀、親の伊万里焼…
そういったものがない者。
最後らへん なんでも鑑定団みたいになってるぞ

また副題にある、何者でない、という表現には、これから業績や実績を積み、名を上げていきたいと思っているけれどまだ行動に移していない、またどう行動に移せばいいのか分からない、そんな方々を指しています。
そして世に燻っている、自分の生き方に迷いが生じている方々もまた、何者でない、というジャンルの住人と言っていいでしょう。

今に見てろ俺だって界隈ってことねアータ
ないよそんな界隈


酒飲んでクダ巻いているおっさんは?

大抵高血圧とか高脂血症持っている
そんなの持ってたくないよ!

さあ、逆襲を始める時だ。自由を掴みに行こう。
引用:『持たざる者の逆襲ーまだ何者でもない君へー』(表紙裏)

でもそういう御仁たちって自由じゃないの暇だからアータ?
ディスってるぞ軽く

溝口氏曰く、ここでいう自由とは、食べたいものを食べたい時に食べられる、行きたいところに行きたい時に行ける、休みたい時に休める(P7参照)ことではない。
助けたい人を助けられる、支えたい人を支えられる、応援したい人を応援できる(P7参照)ことを自由と仰ってます。
そしてその先にある、社会の不条理に抗い、理不尽な「天竜人」(@ONE PIECE)に対しても決して屈する必要のない、自分の生き方や自分の信念を貫ける人生を謳歌できる自由も含んでいる。
引用:『持たざる者の逆襲ーまだ何者でもない君へー』(P7)
信念。それは地球も動かす。
溝口氏が掲げる自由。そして言葉の使い方。
例えば自由への扉、何のために生きているかわからない、など、あれどこかで聞いたことがあるな、と思いながら読んでいて…
私はここであの偉大なロッカーを思い出しました。
I love you ~尾崎豊の自由
自由になりたくないかい
引用:【公式】尾崎豊「Scrambling Rock’n’Roll 」(LIVE CORE IN TOKYO DOME 1988・9・12)【2ndアルバム『回帰線』収録曲】 YUTAKA OZAKI – YouTube
熱くなりたくないかい
自由になりたくないかい
思う様に生きたくはないかい
自由っていったいなんだい
どうすりゃ自由になるかい
自由っていったいなんだい
君は思う様に生きているかい
尾崎豊。のたうち回りながら、すべての感情を放出し、文字通り命を懸けて歌う、不世出のロッカー。ある世代において、彼は代弁者であり、求道者でもあった。しかしその内面は、常に生きづらさを抱え、常に見えない何かから逃れようともがいていた。
覚えたての煙草を吹かした。その支配から卒業した。
その先に尾崎が見ていたのは自由だった。
君は思う様に生きているかい?
この本が、あなたの孤独や退屈や不安をなくし、自由を掴み取るために必要な地図やコンパスになれば幸いだ。
引用:『持たざる者の逆襲ーまだ何者でもない君へー』(P7)

溝口さん 尾崎好きなんじゃないかしらアータ?
I like you! ~紹介する理由
この本は、大抵の見出しが、自由を掴むためにこれをやりなさい、これを忘れなければ自由への扉が開くよ、という溝口氏のアドバイスになっています。
さらに、各見出しを解説された後、まとめとして3点、箇条書きにされている。
これは分かりやすい。読み終えたのちに、溝口氏ご自身が「最低限ここは忘れずに」「要するにここを実行するように」と書き出してくださっている。
全部が重要なので、切り抜いて記載することをやめようと思いましたが、一箇所どうしても触れたいところがあったので紹介させて頂きます。それが…
第二章 成長 4.疑念と敬意

でございます
私が仕事で出会った言葉に「敬意と尊重」というものがあります。
これはある著名な精神科医の講演で聞いたものですが、アルコール依存症の患者様に、援助者がどのような態度で接すればよいか、という質問に対する答えでした。
酒をやめられないダメな自分。そんな風に自尊心を失いかけている患者様に対し、敬意と尊重を持って関わっていく。この講演後、私にとってこの敬意と尊重は、アルコール依存症のみならず、人に接するうえで常に念頭に置くようになりました。
ですので溝口氏の「疑念と尊重」という見出しにはとても惹かれました。
自分は間違っていないだろうか、思い込みをしていないだろうかと常に自分には「疑念」を持ち、また、相手はどう考えているのだろうか、どのような意図で発言したのだろうかと、他者の考えには「敬意」を持って接することで、偏った思い込みから抜け出すことができる。
引用:『持たざる者の逆襲ーまだ何者でもない君へー』(P58)
この本を読んだその日から、私にとって敬意と尊重は「疑念と敬意と尊重」にアップデートしました。

これで私の自由にまた近づいたぞ!
Present for you💐 ~揺さぶるフレーズ
未来だけでなく、過去も変えられる。
引用:『持たざる者の逆襲ーまだ何者でもない君へー』(P130)

アドラーですね!
アドラーも同じようなことを言っています。
(前略)もしもライフスタイルが先天的に与えられたものではなく、自分で選んだものであるなら、再び自分で選びなおすことも可能なはずです。
引用:『嫌われる勇気』(P50)
未来だけなく、過去も変えられるのであれば、それはもう自由です。
最後に。
この本はまだ何者でもない君へ、とありますが、もう社会に出て数十年経ち、職場において一応何者かと認識されている、中年にも十二分に刺さります。
中年のいいところは、ある程度自由を捻出することができるところです。ただそれは一方、年少者や昔の尾崎のような十代からみたら、憎むべき大人の身勝手であり、支配に通じる自己中心的な振る舞いなのかもしれません。
この本は、そんな世の中のことをもう悟ってしまったとふんぞり返っている大人に対し、戒めのような内容にも見て取れます。
そしてこうも思いました。
自分はまだやれる。
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