Footmark ~その足跡
深夜特急シリーズでは「もっと知りタイ」様のロードマップを引用させて頂きます。

引用;もっと知りタイ

遂に舞台は中東へ!
前回は…
『深夜特急3 インド・ネパール』!

今回はシルクロード!
◇シルクロードはどこからどこまで?

今回も登場する都市名は、発売当時の呼び方で統一します。
ちなみにカブールは
現在カーブルと呼びます


デリーで倒れた沢木さんどうなったのかしらアータ

さあ始めましょう
Who are you? ~どんな内容?
59冊目はこちら。『深夜特急4 シルクロード』※初版の単行本(新潮社、1986年5月1日発売)です。
単行本、第2便の前半部分!
『深夜特急』55秒書評はこちらの文庫版(新潮社、2020年7月29日発売)にて書評していきます。引用するページは全て文庫版になります。
それでは見どころです。

深夜特急シリーズは見どころを前半で上げ 後半で解説していくスタイルでお送りいたします
♡ ♤ ♧ ♢
第十章 峠を越える
シルクロードⅠ…P7
パキスタンのバスは凄まじかった。猛スピードで突っ走り、対向車と肝試しのチキン・レースを展開する。クレイジー・エクスプレスに乗って「絹の道」をアフガニスタンへ……
引用:『深夜特急4 シルクロード』(p3)

第十章の見どころ~どういうこと?

沢木氏の容体は?
ようやく辿り着いたデリー。現地のYMCAに泊まった沢木氏に、ボーイが持ってきたのは毒々しいほどの緑色の三粒の丸薬。
ちなみにYMCAの説明はこちら。

第十一章 柘榴と葡萄
シルクロードⅡ…P57
ヒッピー宿の客引きをしながら、断食明けのカブールに思わぬ長居をしてしまった。そんな時、日本から届いた一通の手紙が弾みとなって、私は更にテヘランに向かう……
引用:『深夜特急4 シルクロード』(p3)
第十一章の見どころ~どういうこと?
さあ、深夜特急恒例のイベントが発動!
マカオではカジノ、インドでは体調不良。今回の舞台はアフガニスタンの首都、カブール!

何が起きた?
第十二章 ペルシャの嵐
シルクロードⅢ…P119
イランの古都イスファハンで、「王のモスク」を吹き抜ける碧味を帯びた風の中に、老いてもなお旅という長いトンネルを抜け切れない自分の姿を見たような気がした……
引用:『深夜特急4 シルクロード』(p3)
第十二章の見どころ~どういうこと?
前章で発生したイベントは、この第十二章にて結末を迎える。

しかもこのイベントには続きがあった!
さあ、見どころの解説へ移りましょう!
One day left ~テヘランの奇跡
第十章の見どころ~あそういうこと?
しかし、それにしても、今こうしてデリーを出発してロンドンへ向かうことができるということが、とても不思議なことのように思えてくる。哀れ俺はこのインドで土となる運命なのだろうか、などと考えたことが嘘のように元気になった。それも、すべてあのYMCAの年配のボーイのおかげといえる。彼がくれた緑の丸薬が、信じられないほど効いたのだ。
引用:『深夜特急4 シルクロード』(p9)

沢木氏復活
インドの首都、デリー。沢木氏はカルカッタの時のようにほっつき歩くことはしなかった。首都という安定感が、沢木氏を熱狂に導かない原因であるようでした。
しかし、それだけに。
怠惰に時間を潰すのに適しているようなところもあった。だらだらと日だけが過ぎていく。(中略)しかし、この日の朝、ドミトリーの横で寝ているフランス人の若者の虚ろな眼を見ているうちに、こうしてはいられないと思ってしまったのだ。
引用:『深夜特急4 シルクロード』(p11~12)

デリーの気怠さの理由は病み上がりだったこともあったのかな
怠惰な雰囲気は、実はこちらの方が色濃く表現されている。
【55秒書評】『深夜特急1 香港・マカオ』【後編】はこちら!
デリーをやっとの思いでバスに乗車した沢木氏は、途中でパキスタンの手荒な運転にあったり、日本人に興味津々な一向に出会ったり。
そして旅はようやくパキスタンからアフガニスタンへ。

バス旅の風景描写が美しい!
第十一章の見どころ~あそういうこと?
カブールは寒い。デリーで燃え上がった「前へ」という情熱も凍り付いてしまった。
ところが、日本から届いた一通の手紙が、私を前に向かわせる弾みをつけてくれた。
引用:『深夜特急4 シルクロード』(p81)
スマホが無い時代の旅です。海外を旅するヒッピーたちは首都に辿り着くと、自国の大使館に一度は立ち寄り、祖国からの便りや旅先で知り合った誰彼から手紙が届いていないか確かめたそうです。
そこで沢木氏あてに、日本の家族から手紙が届いていた。その手紙によると、知り合いの建築家と彫刻家の日本人夫婦がテヘランに立ち寄ることになったという。よく手紙を見ると、テヘランに入るのは5日後ー。

沢木氏は無事日本人夫婦に会えるのか?
第十二章の見どころ~あそういうこと?
沢木氏はテヘランに入り、日本人夫婦の行方を追います。しかし、沢木氏の母親はこの夫婦から聞いた肝心のホテルの名が、難しくて聞き取れなかった。
当時のテヘランは既に大都会。しかもホテルは百軒以上!
しかもタイムリミットは「今日の夕方」。つまり残り1日…もない!

この時の沢木氏の推理が面白い!
推理Ⅰ 高級ホテル狙い
推理Ⅱ 聞き取りにくいホテルを探す
ここあたり、面白かった!
さあ沢木氏はご夫婦と会えたのか?

この結果は次回『深夜特急5 トルコ・ギリシャ・地中海』にて!

しかもこのあと沢木氏にさらなるミッションが!
Present for you💐 ~揺さぶるフレーズ
イランの街、シラーズで日本人観光客から『ペルシャ逸話集』という本を譲り受けます。
この本に収録されている『カーブース・ナーメ』の一節です。
老いたら一つ場所に落ち着くよう心掛けよ。老いて旅するは賢明ではない。特に資力ない者にはそうである。老齢は敵であり、貧困もまた敵である。そこで二人の敵と旅するは賢くなかろう。
引用:『深夜特急4 シルクロード』(p176)
次回『深夜特急5 トルコ・ギリシャ・地中海』!

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