Where dreams come true ~夢がかなう場所
親と子供が一緒に楽しめる場所があるべきだ
引用:【公式】ウォルト・ディズニーの見た夢 | 東京ディズニーリゾート
ウォルト・ディズニーの言葉です

ウォルトが考えたディズニーランド計画とその開発には15年という長い年月がかかったといいます。そして、ついに1955年、カリフォルニア州にディズニーランドを完成させたのです。
引用:【公式】ウォルト・ディズニーの見た夢 | 東京ディズニーリゾート

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Who are you? ~どんな内容?
「私は、一人でも多くの人に、笑顔でパークの門から出ていってほしいんだ」
引用:『ディズニーキャストざわざわ日記 “夢の国”にも×××× ご指示のとおり掃除します』(p29)
~ウォルト・ディズニーの言葉~
50冊目はこちら。『ディズニーキャストざわざわ日記 “夢の国”にも×××× ご指示のとおり掃除します』(フォレスト出版、2022年1月21日発売)です。
著者は笠原一郎氏。1953年山口県山口市生まれ。一橋大学卒業後、キリンビールに入社、大阪支店に配属され、その後東京、金沢、福岡、千葉、福井、東京と全国を転々とするが、44歳で福井支店長となったころから「どうやって数字を作ればいいのか」「同期たちから後れをとることに引け目と焦燥があった」など職場で悩まれるようになり、57歳で早期退職。
今回は森永卓郎氏も大好きだった日記シリーズ!
森永氏の『がん闘病日記』はこちら!
これは私の実体験である
「ハッピーなことばかりの仕事などない」
清掃スタッフが描く、不安と夢の現場報告
引用:『ディズニーキャストざわざわ日記 “夢の国”にも×××× ご指示のとおり掃除します』(表紙帯)

早期退職したらもう働かないですねわたしは
その後の生活費はどうするの


…庭から重油が噴き出てこないかなあ
私ラムノと違い、笠原氏は第二の人生、再就職先をきちんと調べられます。そんなとき、偶然読まれた雑誌に東京ディズニーシーでキャストをしている64歳の女性の記事を見つけます。
ゲストと触れ合う時間が楽しい。充実している。そして、そこに添えられている女性の笑顔。元々笠原氏はディズニーリゾートがお好きなうえに、お住まいからも近かったそう。キャストの収入が多くないことは分かっていた。しかし60歳からもらえる年金もある。
そしてキャスト募集に応募、面接から2週間後に面接結果が。
希望していた職種「カストーディアルキャスト」での採用だった。採用時、私は57歳だった。
引用:『ディズニーキャストざわざわ日記 “夢の国”にも×××× ご指示のとおり掃除します』(p55)
本書は第4章までおおきく分かれていて、各章ごとに「某月某日」と、日記の体をとったエッセイが掲載されています。
まえがきーディズニーランド、「ありのまま」の姿
第1章 キャストの慌ただしすぎる日常
第2章 決して口外しないでください
第3章 ヘンなゲスト、もっとヘンなゲスト
第4章 ”夢の国”のリアルな風景
あとがきー大きくなったらキャストになりたい?
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数え切れないほどの
笑顔につながる
仕事みんなが、
引用:ディズニーキャストとは | 東京ディズニーリゾートキャスティングセンター
誰かの笑顔のために
働く場所。

公式サイトの皆さん
100点の笑顔ですね
公式サイトによりますと、キャストの種類は23にも及びます!
正直、私は今までランドやシーでキャストの方々から嫌な思いをしたことは一度もありません。

皆さんプロだなあと思います
そんなプロの一員であった笠原氏による…
57歳で入社し、65歳で退職するまで、私がすごした8年間で見た”夢の国”の「ありのまま」の姿をお伝えしよう。
引用:『ディズニーキャストざわざわ日記 “夢の国”にも×××× ご指示のとおり掃除します』(表紙裏)

こんな本 生まれてはじめてだわアータ

I like you! ~紹介する理由
われわれも人間だから、手を抜くこともあれば、ミッションを忘れるほどゲストに対して怒りを覚えることもある。仲間と会社の愚痴を言い合うし、給料が安いと不満を持ったりもする。それは本書をお読みいただければ、おわかりになるだろう。
引用:『ディズニーキャストざわざわ日記 “夢の国”にも×××× ご指示のとおり掃除します』(P4~5)
著者である笠原氏は、キャストになってから、東京ディズニーリゾートのことや、オリエンタルランドのことをもっと知りたいと思い、関連本をよく読むようになったそうです。

興味がある=愛ですから
しかしそこに書かれていたのは、キャストがゲストに神対応した美談ばかり。そこには「ありのまま」の姿が描かれていない。
さらにいえば、キャストの経済的な問題点(収入が決して多くないこと)や、将来の安定した生活への問題点(非正規雇用のアルバイトやパートであること)に対する視点・言及がごっそりと抜け落ちている。
引用:『ディズニーキャストざわざわ日記 “夢の国”にも×××× ご指示のとおり掃除します』(P5)

え そこ書かれているの

描かれています
東京ディズニーリゾート。何だかんだ言って、皆さん好きだと思います。だからこそ、キャストの方のお給料の話とか、職場の人間関係の話とか…
知りたいでしょ?
この本がひとつの答えです

It’s a small world ~小さな世界
世界は狭い。世間も狭い。職場も狭い。この世界はとても小さい。
この本は第1章で11本、第2章で15本、第3章で12本、第4章で9本のエッセイが掲載されていますが、職場の日常を描かれたもののほかに、笠原氏がキャストになった動機、奥様が病気になられた話、オリエンタルランドを定年退職されたとき、など骨太なエピソードが時折散りばめられています。
笠原氏の狙いなのか、出版社のアイデアなのかは分かりませんが、これがもう、ものすごく文章に緩急が生まれ、飽きさせない構成になっています。
ここで私が好奇心を揺さぶられた「某月某日」エッセイを2つご紹介します。
不人気キャラクター:人知れぬ哀しみ
パークのキャラクターは大きく分けると2タイプある。「かぶりもの系」と「生身系」である。と、何気なく書いてしまったが、ディズニー的には「かぶりもの」という表現はもちろんNGである。これは内部でも徹底されていて、パークではそれを絶対に言ってはいけないし、冗談でもそんなことを言う人もいない。
引用:『ディズニーキャストざわざわ日記 “夢の国”にも×××× ご指示のとおり掃除します』(P132)

※画像はイメージです。
人気、不人気とは関係ありません。

※画像はイメージです。
人気、不人気とは関係ありません。
よく観察していると、サインを求められて身動きのとれない人気キャラクターがいる一方、誰も近寄らない不人気キャラクターもいる。
引用:『ディズニーキャストざわざわ日記 “夢の国”にも×××× ご指示のとおり掃除します』(P132)
ちなみに本書では、どのキャラクターが不人気なのかには言及されていません。

三度のメシより好きなもの:心が浮き立つ「解消」
オリエンタルランドは日ごとに、来園者数を予測しキャストの配置を組み立てるそうですが、どうしても当日の天候などにより見込み来園者数が下回ることがあるそうです。
このような場合、余剰と思われるキャストに対して、当日の勤務中や通勤前に勤務中止を伝える。それが「解消」と呼ばれる。
当日、勤務前に解消になるのを「全解消」と呼び、働いた場合の6割の賃金が支払われる。また、当日勤務している途中に解消になるのを「一部解消」と呼び、実際に勤務した時間分の賃金に加えて、「残り時間×時給」の半分の賃金が支払われる。
引用:『ディズニーキャストざわざわ日記 “夢の国”にも×××× ご指示のとおり掃除します』(P132)
笠原氏は「解消」になると、特別な解放感を味わえるためほくそ笑んでいたそうです。


これは嬉しい!確かに!
このほかに、イベントが終わった後に売れ残ったグッズなどをキャスト対象に売るショップのお話や、準社員を正社員がもてなす「サンクスデー」のお話など盛りだくさん!
Present for you💐 ~揺さぶるフレーズ

個人的にこの本で一番良かったのはあとがきです。それこそ揺さぶられました。
まず(といっても最後のコーナーになってしまっていますが)、この本を全部読んだ時にガーシー的な、暴露的な感じはまったくありませんでした。ディスりもないし、ディズニーのブランドに、そして今なお現役で働かれているキャストさんたちに、きちんと敬意が払われているのが感じられました。
著者の笠原氏の知性とお人柄が感じられる文章に、笑わされたり、時折ジーンときたり。
何だろう、これは、と思いながら読み進め、ようやくあとがきで合点がいきました。
笠原氏が現役時代(この本が出版された時点でキャストを退かれて4年経っています)、バックステージの掲示板に貼られたゲストからの手紙をよく眺めておられたそうです。そこにはミッキーマウスのキャラクターの絵の横に「大きくなったらキャストになりたい」などとたどたどしい文字で書かれていたものあり…
嬉しく、仕事の励みになる一方で「キャストのほとんどは非正規雇用のアルバイトで収入も多くないんだよ」などと現実的な思いも頭をよぎっていた。
引用:『ディズニーキャストざわざわ日記 “夢の国”にも×××× ご指示のとおり掃除します』(P204~205)

大人になるとね色々とね
オリエンタルランドはたくさんのゲストに夢や感動を提供している企業である。笠原氏はこうも述べられています。

ディズニーリゾートと書いていないところがポイントね
アータ
だからこそ、オリエンタルランドにはパークを支えるキャストのことをもっと大事に考えてほしいと願っている。
キャストが未来の生活に不安を抱くことなく、子どもたちのメッセージに「大きくなったらキャストになってね」と胸を張って答えられてこそ、本当の”夢の国”といえるのではないだろうか。
引用:『ディズニーキャストざわざわ日記 “夢の国”にも×××× ご指示のとおり掃除します』(P205)

漢ねアータ

かっさはら!
かっさはら!
コメント
『ディズニーキャストざわざわ日記』の著者の笠原一郎と申します。このたびは拙著を取り上げていただき、誠にありがとうございます。また、本の内容や感想などについて丁寧にお書きいただき、重ねてお礼申し上げます。
そして過分なるお言葉を頂戴し、恐縮しつつも大変嬉しく拝読させていただきました。
最後の「かっさはら!かっさはら!」では大いに嬉しくなりました。
どうぞこれからも素敵な記事を提供してください。
まずは取り急ぎお礼まで。
ご感想ありがとうございます。
本当に素敵な本でした。こどもたちにも読ませたいと思います。
そして働くということがどういうことか、この本の「ありのまま」な
夢の国を通じて学んでもらいたいと思いました。
貴書は全国課題図書ならび推薦図書レベルだと思います。
末筆ながら勝手にコールしてしまい申し訳ありませんでした。