Who are you? ~どんな内容?
32冊目はこちら!「人生を変えたコント」(ワニブックス、2024年11月25日発売)でございます。
著者はせいや氏。1992年9月13日生まれ。大阪府出身。近畿大学文芸学部卒業。2013年1月、粗品と霜降り明星結成!ボケ担当。2017年「第38回ABCお笑いグランプリ」優勝、2018年「R-1ぐらんぷり2018」ではコンビ揃って決勝進出!さらに同年末「M-1グランプリ2018」では史上最年少で優勝!
どん底から這い上がった人のほうが絶対に強い!
引用:「人生を変えたコント」(背表紙裏」
2024年12月13日「中居正広の金曜日のスマイルたちへ」(TBS系20:55~22:00)にて取り上げられているのを見て、そのまま最後まで釘付けになりました!いや、すごいな、やっぱり一流は違う!お母さまにも親孝行できたようですし!
運もあるわねアータ
いや 運の一言で済まされないほどの実力を…
年明け収録だったら中止の可能性も…
やめろ
この本はせいや氏の半自伝小説です。帯には「17年来の夢、叶う!」とあります。
小説家に
憧れていたのかしら?
ご本人の胸の内は分かりませんが 少なくともそれだけではなくて…
小中と友達は人並みにいた主人公、イシカワは高校入学まもなく「俺たち私たち、早くもこのクラスの一軍です」みたいな連中に渾身のギャグを披露するも、とんでもない空気になる。程なくして、イシカワの机がひっくり返り、それからいじめが始まった。
学校は休めない。休めば親に心配される。
引用:「人生を変えたコント」(p42)
プールの裏、通称”オアシス”、ヤマイとの友情、お笑い番組、漫才番組の台本書き起こしー。学校は休まない。何とかやり過ごす場所や趣味を持ちながら通い続けるも遂に、メンタルは悲鳴を上げ、そのストレスは頭皮へ。円形脱毛症。皮膚科の先生からは…
「イシカワくん、まあ、あのー、ステージⅢでした……うん。でも絶対治るから……」
引用:「人生を変えたコント」(p54)
これ金スマ見て驚いたなあ
円形脱毛症って本当に5円や10円くらいのサイズの脱毛かと思っていましたが、当時の写真を見るとイシカワことせいや氏の髪は全体的にごっそり抜けていた。ステージⅢ。ガンを思い浮かべる言葉ですが、改めて結構進んでいる、もしくは重症化している。そんな状態を指す言葉なんですね。
いじめる側もマズイって思わないのかね
自分たちのせいで という認識が無かったね 彼等には
なによりイシカワ自体がいじめられているという事実を認めていなかった。ここは48から49ページにかけてイシカワの心理が書かれているが、正直そういう風に思っていたんだ、と軽く驚きました。そして自分が同じ立場だったら、と考えながら読みました。
6分52秒の俊足。一発逆転を目論んだ体育祭も転機とならず。第10話 家族と心のフタ。オカンの涙。決壊したイシカワの心。そしてあふれ出る思い。ここで先に紹介した「17年来の夢」の出発点が明かされる。
そして、やってきた文劇祭。全学年のクラスが劇を行い、名誉ある賞を争う。イシカワの通う高校では力を入れているイベントです。元々中3の時にオリジナルコントを披露した経験から、体育祭や文化祭など学校のイベントの影響力を痛感。
「どんな人間でもイベント中というのは輪の中に入るチャンスがある」ということだ。
引用:「人生を変えたコント」(p75)
こう思う人 そういないと思うわアータ
確かにこの感覚は万人が持っているものでは無いですよね
だから課外授業や体育祭を重要視していたんですね
この本のポイントはここ。今までの行動はこのイシカワの理念によってのものだった。
でもこれが文劇祭のリアル桃太郎に繋がっていく…
いやあここからの展開はぜひお手に取ってお読みください!面白い!
金スマをご覧になった方ならご賛同いただけると思いますが、あの番組にはあえて触れていない、文劇祭の前の大事件がまた…
そして当日!
勧善懲悪、いや完全笑握の一部始終を見よ!
この中3の時のコントが人生を変えたコントじゃないの
うーん 中3のは人生観を形成したコントではないでしょうか
I like you! ~紹介する理由
読み進めていく中で、率直に思った事がひとつあります。それが…
なんだこれ
児童文学みたいだな
やわらかな装丁に、細やかなルビ、ポップな挿絵。小学生高学年なら多分あっという間に読めちゃいます。学級図書や図書室に、それこそズッコケ三人組の前に置いてあっても違和感ありません。「17年来の夢」の表現としてなぜこのスタイルにしたのか。
先に触れた、第10話 家族と心のフタ、ですがここでイシカワはこのように決意しています。
イシカワはその晩、真剣に今置かれた状況をどう打破できるか考えた。そしてもし打破できたら、この経験を生かし、教師になろう。そして、この話を生徒たちに伝えるために本を書こうーそんなことを思いながら眠りについた。
引用:「人生を変えたコント」(p54)
そして、エピローグには、
同じような境遇の人たちに、ひとりでも多くの人たちにこの経験を話したい。
引用:「人生を変えたコント」(p158)
今や日本一の漫才師になったせいや氏ですが、根底には「石川先生」として生徒に、いや児童にも分かりやすく伝わるよう、あえてこの柔らかさの本を出されたのでしょう。
あと基本的に文字がお好きなのかな。漫才の台本は文字ですものね。ここの部分で本という手段を選ばれたのかな、と思いました。
結論。読ませます!
これ、いつか舞台でやってほしい!
Present for you💐 ~揺さぶるフレーズ
思い切った考えかも知れないが、ずばり、生きている意味なんてない。
引用:「人生を変えたコント」(P???
ちょっとこんなこと言っていいの?
大丈夫
引用したページはあえて載せません。ただここの個所の前後、本当に素晴らしいことが書かれています。もしかして「石川先生」が本当に伝えたいことはここなのかも知れません。
読んでいけば必ずこの箇所は出てきます。そして読まれたならば、読者の方は必ず笑顔になる、そう思う。
私はなりましたよ~
コメント