Who are you? ~どんな内容?
28冊目は「パーティーが終わって、中年が始まる」(幻冬舎、2024年6月5日発売)でございます。
私の好きなYoutuberが動画の中で
読んでいらっしゃって…
著者はpha氏。1978年大阪府出身。京都大学総合人間学部卒。国立大学職員として就職したものの働きたくなくて「社内ニート」となり28歳で退社されます。
ニートってなに?
ミートじゃないの?
NEETはNot in Education, Employment or Trainingの略。1999年、英国政府機関作成による労働政策調査報告書から誕生した言葉。就学または就労していない、そして職業するための訓練をうけていない15歳から29歳までの世代を指すと言われております。
ちなみに我が国は15歳から34歳までをニートと定義しています。
35歳以上は
何て呼ぶのよアータ
中年ニートなんて呼ばれるみたいですよ
ちなみに社内ニートとは、上司によるハラスメント、社内コミュニケーション不良、または当人の意図的業務放棄など様々な要因で取り組む業務がない、与えられていない状態です。
pha氏はその後仲間を集い、いくつかのシェアハウスを開始。元々人を誘うことや話しかけることが苦手な性格でいらしたようですが、大学生のときに人の集まりの中心となることを何度か経験され、このような役割、ポジションが向いているかも、と気づかれたそうです。そんなpha氏が集まりの場を作るスタンスが…
「誰が来てもいいし誰も来なくてもいいし、どってでもいいよ」みたいなやり方だ。
引用:「パーティーが終わって、中年が始まる」(p84)
社会人ともなれば「人に声を掛けるのが苦手」「人と深く関わることが苦手」という性格は修正せざるを得ない。しかしpha氏はご自身が変わることなく生きていくことが出来るシステムを作られた。それがシェアハウスという共同生活の場、だったそうです。
その後、いくつかのシェアハウスを開設するも、住人が10歳以上年下の世代が増えてきて「潮時かな」と思われ、シェアハウスを解散されます。
しかし、四十代半ばの今は、三十代の後半が人生のピークだったな、と思っている。肉体的にも精神的にも、すべてが衰えつつあるのを感じる。
引用:「パーティーが終わって、中年が始まる」(p003)
そんな人生のピークをpha氏はパーティーと呼んでいます。そして、今まで楽しいと思っていたことが、そう思わなくなってくる。それがそれ以降の人生であると指摘されています。
この本では、そんな四十代の自分の「衰退のスケッチ」を描いていきたい。
引用:「パーティーが終わって、中年が始まる」(p005)
例えばこういう方…
もう1年も終わりか、あっという間だったな、とか、定年まであと15年か、このままここにいるのかな、とか、2000年ってもう25年も前になるの?ついこの前だったような気がするけど、とか。
昔、父親がミスチルやドリカムを聞いて「最近の音楽にはついていけねーや」とか言っていたのを鼻で笑っていたのに、Vtuberの3Dライブ配信を「なんでこのひとたちに感情移入出来るんだ?そもそもどういった仕組みなんだこれは、でもいいや、興味ないし」とか言いながら、理解しようとしない…いや本当のことを言えば、うまく言えないけれどとにかく疲れている、とか。
今回は何だか
やたら辛気臭いわアータ
この本を書く際にPha氏は編集者の方とどういった本を書くか打ち合わせをされています。その時に編集者の方から「四十代初めの今ならまだみずみずしい喪失感を書けるんじゃないでしょうか」(参照:「パーティーが終わって、中年が始まる」p177)とアドバイスを受けられたそうです。
やるわね この編集者!
人はとにかく忘れていきます。というか、慣れていくのだと思います。最近、抱いている「なんかやる気が出ないなあ」という虚無感もいずれ、そういうものだよとしたり顔で受け入れていってしまうのだと思います。
だから、いま、なんです!この本は!
40代、50代の方、必見!
I like you! ~紹介する理由
私がこの本を読んで、買って良かった、めちゃくちゃハッとした、2冊ウチに来たけどしょうがない(どうやら数量を2にしてポチっていた)と思った箇所をご紹介します!
2冊分の価値①:「中年の不要な存在感」(p017~)
しかし年をとるにつれて、その人がどういうタイプの人間かということにかかわらず、自然に存在感というものが増してきてしまう。
引用:「パーティーが終わって、中年が始まる」(p020)
年上の人間が場にいると、軽く扱いにくい。無視しづらい。いるだけで威圧感を放ってしまう。
これ、自覚なかったです。そうか、周りがだんだんよそよそしくなり、職場の飲み会も何だか居心地が悪くなってきたのも、私に存在感が出てきて(本当に全く不要ですねこんなもの)そして威圧感を与えていたからか!
2冊分の価値②:「デフレ文化から抜け出せない」(p048~)
「わしらの若い頃は、ファミレスで300円のドリンクバーだけ注文して五時間くらい粘るのが普通だった」
引用:「パーティーが終わって、中年が始まる」(p056)
とか言って、令和生まれの若者から、
「ただの迷惑客じゃん、ほんとに昭和生まれってモラルがないよな」
と蔑まれたりしよう。
これも自覚していませんでしたが、日本は90年代から物価が変わらないデフレが続いていました。本来経済は年に2%くらいのインフレ、つまり物価が上がり、一方で賃金も上がるのが健全な経済とされているそうです。なのにもう30年近く、物価が据え置き…
2000年初めの某マックはバリューセット500円でしたよ!
最近は値上がりばかり。
昔は良かったって…
よく考えてみて下さい。
普通に考えて非常にマズい状況です。
これ 日本の衰退のスケッチじゃないのアータ
Present for you💐 ~揺さぶるフレーズ
「人生に意味がない」とか「みんなそのうち死ぬ」とか、あまり本質がむき出しになってしまうと、人間は生きてはいけなくなるという、そんな気もしている。みんな適度に何かで何かをごまかしているから、なんとか毎日を過ごしていけている。
引用:「パーティーが終わって、中年が始まる」(p178)
まあ、でもこんな毎日ですが…
個人的にこのブログを書くのが楽しくて仕方ありません。
そんな私は幸せ者です
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