Who are you? ~どんな内容?
21冊目は「異界探訪記 恐い旅」(二見書房、2019年7月22日発売)でございます。
著者は松原タニシ氏。1982年4月28日、兵庫県神戸市生まれ、龍谷大学文学部中退。アーバンギャルドの松永天馬氏にそっくりな(ここにエレキコミックのやついいちろう氏も加えたい)、松竹芸能所属のピン芸人でいらっしゃいます。
本作は松原タニシ氏の大ヒット作「事故物件怪談 恐い間取り」に続く単著2冊目となります。
ここら界隈の話、好きなんです。ルーツはあの伝説企画「あなたの知らない世界」ですね。私の時はみのもんた氏の夏休みの間の企画、というイメージでしたが、新倉イワオ氏の解説が淡々としていて良かった。日テレの笑点の構成に永らく携われていた放送作家でありながら、日本心霊協会の理事も務められ、冝保愛子氏を世に出したお方です。
この手の話は受け入れられるか否か、明確に分かれるジャンルです。
昔から稲川淳二氏、桜金造氏、つまみ枝豆氏、伊集院光氏、島田秀平氏等、怪談を得意とされている皆様はお笑い畑の方々、そして話芸に秀でていらっしゃる方が多い印象です。怖い話って起承転結があり、オチがある。落語にも怪談噺がありますものね。個人的にお笑いと怖い話は親戚のようなもの、と思っております(ちょっとゾクッとするような話を聞くと、怖いと思うよりうまい!と思っちゃうんですよね)。
そんな怪談界、若手芸人集団のトップランナー松原タニシ氏の異界を巡る旅。2016年から2018年までで例えば二条城(京都)ですとか、井の頭公園(東京)など計206ヵ所!の異界を探訪されています!
もっと不思議なものに出会いたい。幽霊がいるならこの目で見たいと、さらに渇望するようになりました。
引用:「異界探訪記 恐い旅」(p004)
メンバーも松原タニシ氏のほかに、呪物コレクターの田中俊行氏、ライターの村田らむ氏、後輩芸人で運転手の役割も担う華井二等兵氏、同じく後輩芸人のにしね・ザ・タイガー氏等多数。
特ににしね氏の突然の憑依っぷりが好き。
喜屋武岬(沖縄)編とかね
一言、文章上手!また芸人さんだけあって笑えるところも随所にちりばめられております!またその土地の伝説や歴史なども言及されている。ちょっとした郷土資料の側面もあります。
私が面白いなあ、やるなあと思ったのは、2017年夏の台湾編!廃火葬場!
改めて前置きするが、僕と華井にはいっさい霊感がない。この日までもけっこうな数の心霊スポットに行ってきたが、ここまで身体的な異常を感じたのは初めてだ。
引用:「異界探訪記 恐い旅」(P254)
何が起きたのかは、ぜひ皆様がこの本を手に取ってお確かめくださいませ。
この後の「辛亥トンネル」は笑いました
I like you! ~紹介する理由
松原タニシ氏は2024年11月現在、単著共著多数の書籍を発行されておりますが、今回あえて「異界探訪記 恐い旅」を取り上げさせていただいたのは理由があります。
それは当サイトのコンセプトが「本と旅」。日本の各地に旅をされている姿が、当サイトのカラーにぴったりで…
いや、そんな生ぬるい話ではない!
私もこの本を読んで知る途中に、怪奇現象に遭遇したのです!
それは209ページからの異界ギャラリー。探訪した日時と場所、そして写真に加えコメントを記載してあるコーナーなのですが、花松首地蔵(兵庫)2017.11.19のコメントと富岡八幡宮(東京)2017.12.1のコメントがまるっきり一緒ではありませんか!
それだけではありません。先ほど紹介させていただいた廃火葬場のみ、目次欄にて所在地が記載されていません。これは一体…
ただの誤植よアータ
それだけではないのです!
227ページの相坂トンネル(兵庫)にて、ある機材が壊れるのですが、私自身も同じような経験をしたのです!
実は私、運動不足の解消に、と思いまして3年前からトランポリンを20分、毎日飛んでおります。ただ飛んでいるだけではつまらないので、こちらのトランポリンの動画(いつもお世話になっております)をスマホで流しつつ、録画したTVを見るのですが…
それは令和6年7月14日放送のテレ東「家、ついて行ってイイですか?」を見ていた時です。この回にあの呪物コレクター田中氏が出演されていました。潰れた民族博物館に放置してあった、一切汚れていなかった日本人形、タイのピーポーンという悪さをする妖怪の像等呪物が登場しますが、とりわけ特級呪物ともいえる、ドーマン・セーマンという呪符が貼ってある木箱に入っている藁人形の紹介、その後の自宅下、おばあさんの下りで…
トランポリンの女性が空中で止まったまま動かなくなってしまったのです。
自宅でWi-Fiが飛んでいる環境です
今まで一度も固まったことなどありませんでした
この本を読んで、田中氏を知らなければスルーしていたかも知れませんが。
何とも不思議な出来事でした。
Present for you💐 ~揺さぶるフレーズ
未知とは恐怖。その向こう側を知り続けたい。これは旅ではなく、僕にとっての生きる目的なのかも知れません。
引用:「異界探訪記 恐い旅」(P398)
まあ、私のトランポリンはともかく。
松原タニシ氏に限らず、生きる目的。これを得た人こそ人生の勝ち組だと思います!
なんちゅう締め方だ
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