【55秒書評】「怪物はささやく」

「怪物はささやく」イメージ画像 イチイの木 【55秒書評】
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Who are you? ~どんな内容?

20冊目は「怪物はささやく」(東京創元社、2017年5月28日発売)でございます。

著者はパトリック・ネス氏。アメリカ合衆国バージニア州フェアファックス群生まれのイギリスの作家です。主に児童文学の分野で数々の賞を受賞されています。

しかしこの作品の原案は同じくイギリスの作家であり、アジアや中南米の作家たちの人権擁護運動に長く携わった活動家のシヴォーン・ダウド氏。2006年に作家としてデビューを果たすも、2007年8月21日乳がんのため47歳で逝去。この「怪物はささやく」はダウド氏が第5作目として構想していたメモに、パトリック・ネス氏が「自由な発想で肉づけを施し、コンパクトで濃密な作品」として仕上げたものです。

この本は、timeleszの佐藤勝利氏による舞台、「モンスターズ・コールズ」の原作。同僚が本好きの私に、推しの舞台が面白かったので、という理由で私の誕生日にプレゼントしてくださったものです!

詳しくはこちら!

英国史上初、イギリスの図書館協会から贈られる児童文学の賞であるカーネギー賞と1年間にイギリスで出版された絵本のうち、特に優れたものの画家に対して贈られる、ケイト・グリナーウェイ賞 (2023年、カーネギー画家賞に名称が変更)のW受賞!2016年に映画化、高い評価を受けたのち、2018年にイギリスのオールド・ヴィック・シアターで舞台バージョンとして初演。2019年のローレンス・オリヴィエ賞で「Best Family Show」を受賞!

キャロ
キャロ

二つ目の物語の挿絵…

怖かったわアータ

この物語は、13歳の男の子、コナー・オマリーが病に冒された母親との日々の中で、真夜中過ぎにやってきた怪物とともに、避けられぬ運命に向き合い、乗り越えていく姿を描いた作品です!

「おまえに三つの物語を話して聞かせる。わたしが語り終えたら、おまえが四つめの物語を話すのだ」

引用:「怪物はささやく」(裏表紙)

ただ、怪物が現れたことに、ちゃんとした理由があるのだとしたら。コナーの母さんを治すために来たのだとしたら。

引用:「怪物はささやく」(P166)

内容に関しては、全くの予備知識ゼロから読ませていただきました。まず冒頭からのダイナミックな挿絵と時折現れる異なるフォント、そして変則的な文章の構成と、その独特の表現世界がハリーポッターの類だなと感じ、調べたところ初めてこの作品が児童文学であると知った時にはもう、あの挿絵とともに、目の前に怪物が現れておりました。

ならば、児童でいいや、もう

引き込まれたわけね

見事に

ココ
ココ

コナーの四つめの話、共感しました。

真夜中過ぎの怪物。
現れるのはいつも12時7分…

残されたものの、残される側の恐怖。

話さなくてはならん。

引用:「怪物はささやく」(P222)
かのん
かのん

「はなす」を違う意味の「はなす」に…

それ以上駄目!

ココ
ココ

I like you! ~紹介する理由

今回はとっても単純。

本をいただいた時に感じたこと。

色々ありましたが、あの事務所のアイドルが演じる原作。それは、どんなものなの?面白いの?という好奇心でした。

逆にこっちは疑うわけです

ココ
ココ

確かに幾つも栄誉ある賞を受賞している作品ですが、これを日本で、という企画力。

私、聞きました、後日。「下心」抜きで本当に。「どうやって舞台で表現したの?」

「あー、怪物が出て来る時はですね、ロープで×××(以下自主規制)」

「怪物が物語を話し始める時は、キャストが上から×××(以下)」

誤解を恐れずに言うと、ファンに頼らずファンに甘えず、ファンを離さないためのコンテンツ。そもそも、原作が面白くなければ舞台が面白いわけがない。

ラムノ
ラムノ

すごいわ、やっぱりエンタメ界隈で生きている方たちの眼力、すごいわ

児童書と侮るなかれ。

ココ
ココ

舞台原作シリーズ
定期的にUPしていきます

Present for you💐 ~揺さぶるフレーズ

あたしはちゃんと見てるよ

引用:「怪物はささやく」(P201)

コナーの幼馴染、リリーの4行の手紙。その最後の言葉です。

ラムノ
ラムノ

最近、涙腺が緩くなっちゃって、うう

※どうしても本記事は10月30日にリリースするつもりでした。同僚の方、素敵な本をありがとうございました。

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